令和5年の市議会において、複数の重要議題が取り上げられた。特に、6月の大雨被害に関する議論が集中した。土谷直樹議員は、6月2日に発生した大雨による浸水被害の影響を述べ、災害対策本部の設置や情報収集の重要性を強調した。
また、市長の中根康浩氏は、迅速な災害対応を実現するための二つの点を挙げた。一つは、情報を適時に収集し、高齢者や住民に迅速に避難指示を出すことの重要性である。もう一つは、被災者に寄り添った救援活動を行うことである。中根氏は、特に救援活動に従事する消防団やボランティアへの感謝を述べた。
一方、酒井正一議員は、アウトレットを核としたまちづくりについて質問し、その進捗状況や雨水対策についても言及した。地域の課題に応じた方策を検討する必要があると示唆した。
次に、熱中症対策について原 紀彦議員が質問をし、特に高齢者に対する施策を提案した。彼は、災害時の避難所としての役割が重要であることを指摘し、必要な準備が求められると訴えた。
さらに、柳賢一議員は、里親制度についての認知の向上が必要だと述べた。里親制度の普及に向けた具体的な施策が求められている。
加藤嘉哉議員は、公共サービスに対する職員の人材確保や育成について問うなど、行政の人的資源の確保が急務であることを強調した。職員数589人が多い地方自治体でも、年度によってばらつきがあるとされた。
最後に、中根善明議員が花火大会について、地域住民の声に耳を傾けることの重要性を訴え、幕の設置についても市民とのコミュニケーションをとるべきだと訴えた。議論を通じて、安全であることと共に、皆が楽しめる地域イベントを目指すべきである。
結局、議会での討論は、岡崎市の公共機能向上へのアプローチ方法や被災者支援、地域づくりの現状認識に焦点を当てていた。市民にとって住みやすい街づくりに向けて、多様な意見が共有され考えられる機会となった。