令和4年9月の岡崎市議会定例会では、多彩な議題が議論され、特にデジタル化や子育て支援、また公共インフラの重要性が強調された。
まず、井町圭孝議員が本市のデジタル化について質問した。デジタル推進課の手嶋俊明総合政策部長が、自治体DX推進計画の中で、オンライン化の手続きの整備を進めていることなどを報告した。また、町内会活動に関連したアンケートの実施結果が明らかにされ、回答者の多くがデジタル化への関心を示したことが強調された。町内会活動の効率化を図りながらも、高齢者の情報格差を埋めるための施策も必要であると述べた。
続いて、鈴木雅子議員は新型コロナウイルス感染拡大に伴う施策について議論し、特に生活困窮者への支援体制の整備と、その課題を指摘した。支援を行う上での包括的な体制の重要性も挙げられ、特に子育て応援サポートにおいて孤立を防ぐ施策の強化が求められた。また、平和行政についても岡崎空襲の歴史的意義とその保存のための取り組みが話し合われ、市民の意識を高めることが強調された。
さらに、前田麗子議員が学校教育におけるICT活用について質問し、子供たちに対する効果的な授業の実例を挙げた。特に、ICTを用いた協働学習が実施されており、児童の意見をリアルタイムで共有することが可能であると報告された。これは新しい学びの形として大いに評価されている。
高齢者の社会参加活動についても言及され、定期的な活動の場を設けることで、地域のつながりが築かれていると説明された。地域の高齢者が、若い世代と直接交流できる取り組みは、高齢者自身の生きがいや社会貢献につながっている。
最終的に、簗瀬太議員は下水道100周年記念事業とそれに関連するマンホールを使った啓発活動について言及した。イベントを通じ、市民が下水道の重要性を理解し、参加する機会を持つことが意義深いと述べられた。特に、マンホール聖戦が市民の参加型イベントとして位置づけられ、岡崎市の下水道事業を広く知ってもらう良い機会になることが期待されている。
このように、多くの議題が議論された今回の定例会では、地域の課題を解決するためにさまざまな取り組みが提案され、市民への理解と協力が求められている。一体感を持ちながら進める地域共生社会の実現に向けて、議会全体に新たな動きが見られると思われる。