令和2年12月2日、岡崎市議会定例会が開催された。議題には、地域包括ケアの介護職についてや招商の一環としてのアウトレットの進捗状況などが取り上げられた。
初めに、前田麗子議員は地域包括ケアを支える介護職について質問を行った。議員は、日本全体が超高齢化社会を迎えている現状を指摘し、特に岡崎市内でも高齢者を支えるヘルパーが不足していると述べ、その原因と対策を求めた。福祉部長の中川英樹氏は、昨年実施した介護実態調査を引用し、要介護度１から５の方のうち約6割が在宅介護を希望していると説明。訪問介護利用者の現状と人材確保策についても言及した。
次の議題である岡崎城跡整備基本計画に関する質問では、加藤学議員が登壇し、岡崎城の歴史的価値を高めるための整備が進められている状況を確認した。教育部長の小野鋼二氏は、岡崎城跡の現状を詳述し、さらなる整備の必要性について意見を述べた。
続いて、酒井正一議員がアウトレットを核としたまちづくりについて質問した。市は、観光資源としてのアウトレット計画について現状を説明し、民間業者との連携による進捗状況を報告した。特に、国道１号の交差点周辺での交通対策が必要であるとの認識が示され、道路整備等の問題点が議論された。
さらに、原田範次議員は災害時の避難に関する質問を行い、地元住民の声を交えながら、避難所の環境整備や課題についての答弁を求めた。副防災部長の桑山拓也氏は、避難所運営における空調施設やスペースの必要性について認識を示し、市民の意見に耳を傾ける姿勢を示した。
その後、議題は障がい者就労施設からの物品調達に移り、野本篤議員が発言。市は障がい者就労施設からの購入を推進しているが、実績が低いことに対しての課題を指摘し、市の政策の強化を求めた。担当部長は、調達の意義と現状を説明し、意識改革の重要性を強調した。
全体として、本日の議事において様々な視点から岡崎市の福祉政策、歴史的資源整備、地域経済の活性化が議論された。市長も今後の取り組みを強調し、市民参加を促進する姿勢で臨んでいることが示された。