令和6年6月21日、岡崎市議会は定例会を開会し、多くの議案が審議された。特に注目を浴びたのは、医療用医薬品の安定供給を求める意見書の提出及びそれに関連する議案である。
本議会では、医療用医薬品の供給が不安定になっている現状を受け、議員からの提案により意見書が提出されたことで、さらに議論が深まった。提案者の杉浦 久直議員は、後発医薬品の供給不足が長期化していることに懸念を示し、「国民の健康と命に関わる問題であり、安定供給体制の構築が求められている」と強調した。薬局における医薬品不足の実態についての具体的なデータも共有された。
井町 圭孝議員もこの問題に賛同し、「薬が不足することが、患者に与える影響は計り知れず、国として迅速に対策を講じるべきだ」と発言。医療機関における実践的な影響についても言及し、早急な対策が必要であるとの意見が出された。
この意見書は、地域医療機関への薬品安定供給を実現し、供給不足が今後生じた際に、製造業者からの情報提供を受けて、適切に対応できるような体制の整備を求める内容が含まれている。医薬品の価格調整制度の新設、最低薬価の引上げ、増産に向けた支援の強化なども求められ、政府に対して強い要請がなされた。
加えて、第57号議案を含むその他18件についても審議が行われ、教育関連の議案や地域振興に関連する制度改正が含まれていた。特に教育委員会からの報告第31号では、岡崎市立岡崎小学校の大規模改修工事に関する契約変更について審議され、必要な補修工事のための増額が承認された。
この他にも、議会においては建設環境、予算決算、および市民の福祉に関する議案が次々に審査され、重要な施策の推進が議論された。これに関連して、執行部からは市長の中根 康浩氏がコメントを述べ、特に医療用医薬品に関する課題への取り組みは市民の安全を守るための重要なステップであるとした。
最終的に、全ての議案は採決にかけられ、満場一致で可決された。これにより、岡崎市の医療供給体制の強化と市民サービスの向上への第一歩が踏み出された。今後も市議会は、地域の声を反映した政策を推進し、生活環境の改善に向けて取り組んでいく姿勢を強調している。