令和5年12月6日に開催された岡崎市議会にて、高齢者支援や養育費確保、環境保全対策等、重要なテーマについての一般質問が行われた。この会議では特に、単身高齢者の身元保証に関する問題や、養育費に関する支援施策が注目を集めた。
特に、高齢者サポートサービスについて、野島さつき議員は、市営住宅の入居者死亡時の残置物処理に関する現状を問うた。都市基盤部長の横山晴男氏によると、市営住宅には18戸の残置物が存在し、そのうち7戸は1年以上放置されたままである。これは単身入居者の死亡後、相続人の調査を経て処理へと進む一連の流れに時間を要するためと説明した。野島議員は、現状の問題点と、相続人探しの効率化についても言及し、川崎市の取り組みを例に挙げ、処理業者の紹介を増やすことを提案した。
また、柳賢一議員はササユリ保護活動についての質問を行った。現在、自生のササユリは厳しい状況にあり、環境部長の新井正徳氏は、その減少原因として加害駆除や環境変化を指摘し、保護活動の重要性を強調した。地元の学校で行われるササユリの育成活動についても説明され、地域連携が求められると述べた。多くの市民がサポートする必要があるとの認識が示された。
さらに、井町圭孝議員が本市のごみ行政についても扱った。実施された資源物回収の持ち去り行為や、今後の手数料改定の影響に関する質問に対して、環境部長は持ち去り対策が課題であるとし、その対策に取り組む考えを述べ、地域の協力も呼びかけた。また、ごみのリサイクルと新たな分別区分変更に関する施策も紹介された。
蜂須賀喜久好議員は、みどりの食料システム戦略についての質問を行い、葵堆肥センターの現状や有機農業の拡大について説明を求めた。その答弁では、堆肥センターが抱える厳しい経営状況を理解した上で、他市の先進事例などとの連携強化が必要と強調された。
田口正夫議員は矢作地区の道路整備について、計画の進捗状況や今後の工事についての見通しを詳しく尋ね、地域が望む交通手段の確保の重要性を訴えた。市側では道路拡幅の取り組みとして進行中であると答えた。
そして、子育て支援においては、放課後児童クラブの利用現状と養育費の確保を目指した支援について、具体的な取組や課題を議論した。行政は補助金制度を通じて、経済的負担軽減に向けた支援を考える姿勢を示した。
最後に、杉浦久直議員は防災のまちづくりについて、浸水リスクへの厳重な備えが必要であると訴えた。市民の安全を守るために、地域内における避難場所の確保についても示唆し、民間施設との連携の重要性を改めて強調した。
このように、本会議では市民の暮らしに直結する多岐にわたる問題が議論され、各議員からの活発な意見交換が行われた。今後も、地域のニーズに即した取り組みが期待されている。