令和5年12月の市議会定例会において、市長の鈴木寿明氏が令和6年度の予算編成に向けた基本方針を明らかにした。重点に掲げたのは、市民の命を守ることおよび「豊かな自然 一人ひとりが輝き つながりあうまち」という将来都市像の実現である。特に、サーキュラーシティやゼロカーボンへの取組みをさらに推進する意向を示し、未来投資を引き続き行うとした。
また、市の歳入見込みについて、個人市民税は前年度と同水準であるが、法人市民税は減少する見通しであり、固定資産税も評価替えに伴い減少するだろうと述べた。これに対し、地方交付税は前年度と同額程度になる見込みである。
令和6年度の予算案には、地域コミュニティの再構築に向けた新たな施策が盛り込まれる。また、地域の災害時に役立つ集会所や公民館などの機能強化を考慮し、整備支援制度を通じて地域活性化を図る考えである。今回の予算編成では、公共施設の老朽化に対応するため、徹底したスクラップ・アンド・ビルドの実行や新しい吸収源である森林環境税の活用も重要視されている。
一方、市民病院についても報告があり、医療収益は新型コロナウイルスの影響を受けつつも、医業収益に関しては入院患者数が前年同時期より増加しているとのことである。令和6年度の予算は、経営強化プランに基づいたもので、必要な施設投資を行う方針だ。特に新棟の整備やエネルギー棟の機器改修などの予算計上が見込まれている。
また、学校給食についても話題となり、地域の食材を使用した給食メニューや、食材ロス削減に向けた取り組みについての詳細が発表された。特に、米飯給食の推進や郷土料理の実施を通じて、地域食文化の理解を深めることが目指されている。
最後に、食品ロス削減や食育の重要性が強調され、学校や地域社会における協力が求められることが確認された。各施策を通じて、地域の結びつきを強化し、子供たちの健全な成長を支援する取り組みが進められる予定である。