令和6年7月、蒲郡市議会臨時会が開かれ、重要な補正予算案が審議された。
議題となったのは、令和6年度の一般会計補正予算(第3号)であり、入札不調に伴う施設建設プロジェクトの進行が焦点となった。この補正予算案は、合計で塩津地区が78億4,290万円、西浦地区が65億3,860万円とされ、再入札に向けた予算の中心的な部分を占めている。
市長の鈴木寿明氏は、臨時会の開催について謝意を示し、入札不調の現状説明や、児童福祉を重視した複合施設の建設計画に関する見解を述べた。特に、複合施設には教育機関や公民館、児童クラブの機能が含まれ、市民の生活の質向上を目指していると強調した。
討論では、日恵野佳代議員が反対討論を展開し、プロジェクトが教育的効果を欠いていると指摘した。彼女は、入札不調の理由や設計の透明性について疑問を呈し、特に子供たちの安全と意見反映の不足を懸念した。加えて、公共施設の複合化がSDGsに逆行する可能性も示唆した。
一方で、賛成意見もあり、伊藤享佑議員はプロジェクトの意義を支持し、子育て環境の充実や地域コミュニティの強化が必要だと訴えた。そのため、再入札を通じてこのプロジェクトの推進が重要であると述べた。
会議は質疑応答の後、討論を経て、補正予算案は可決された。今後は、再入札を行い、工事着手を目指すとされているが、地域社会との調整に今後も注意が必要とされる。市長は、議会の迅速な対応に感謝を述べ、閉会の際にも今後の地域振興に意欲を見せていた。