令和5年3月6日の安城市議会定例会では、さまざまな重要テーマについての議論が交わされた。特に、新安城駅周辺のまちづくり、公共交通機関のネットワーク化、デンパークの観光資源化についての提案が目立った。
この中で「新安城駅周辺のまちづくり」について、野場慶徳議員は、駅周辺が区画整理から約50年を迎え、魅力の欠如を指摘した。駅舎は明るく使いやすくなったが、駅ビルの建設が行われていない現状を憂い、鉄道高架化事業について具体的な進捗を求めた。市長の三星元人氏は、鉄道高架化事業には慎重な調査と地域住民の参加が必要であるとし、慎重な議論を重ねる意向を示した。
また、公共交通機関のネットワーク化についても言及。来るべき社会情勢に合わせた交通体制の強化が求められた。野場議員は、三河安城駅と新安城を結ぶ環状交通体系の構築が今後の都市づくりに寄与すると強調。
デンパークに関しては、民間の活用を促進する方策や入園無料化の検討が語られた。デンパークは地域活性化の中心としての役割を果たしつつあり、市民も観光客も利用する施設に進化することが期待される。
一方で、ごみステーションの利用に関する課題も指摘された。辻山秀文議員が提起した問題は、町内会非加入者が利用できない状況と、地域での相互支援の必要性についてであった。市は相談状況を把握しながら、地域での解決策を模索している。
さらには、子ども・子育て支援について、安城市の第2期子ども・子育て支援事業計画の達成状況についても質問がなされた。特に、待機児童の問題解決に向けた取組が進む中、ベビーファースト運動への参画も検討される中、小中学校の校給食費無償化も公約に盛り込まれ、多くの市民から期待が寄せられている。
この議会を通じて、安城市の市民が直面する社会問題や生活課題が浮き彫りになり、議員達による提案への真摯な議論が求められることが再認識される結果となった。