令和3年6月25日、安城市議会定例会が開かれ、計16議案が審議された。特に重点的に扱われたのが、安城市の職員給与や税条例に関する改正である。議長の松尾学樹氏は、この日は特に「市民に寄り添った法案の審議が求められている」と強調した。
議案において最も注目を集めたのは、第41号議案である。この議案は安城市特定教育・保育施設の運営基準を改定するもので、賛成派の寺沢正嗣議員は「地域における保育の質を向上させるためには、基準を厳格化していく必要がある」と述べた。対して、日本共産党の森下祥子議員は「こうした基準は現行の保育の質を軽視するものであり、反対する」と強く主張した。
さらに、請願第24号と第25号の審議も行われ、加齢性難聴者の補聴器公費助成制度についての意見が交わされた。支持派の石川翼議員は「高齢者の生活の質を向上させるためには必要な施策である」と語ったが、結果として両請願とも不採択になった。
議会の最終行事として議員の報告が行われた際、神谷市長は「全ての議案が順当に可決され、今後の市政運営に向けて堅実な基盤が整った」と述べ、議会運営に感謝の意を表した。市民からの信頼に応えるべく、さらなる施策展開が期待される。