令和元年第2回安城市議会定例会が6月10日に開催され、議員から多岐にわたる質問が行われた。吉田市長のマニフェストへの取り組み状況について、松本佳栄議員が質問を行い、実施計画や補正予算で計上された具体的な事業についての答弁があった。市長は、マニフェストの実現に向け、選挙で約束した事業を推進し、市民ニーズに応えながら、効率化を図る方針を明言した。特に、安城独自のプレミアムお買物券事業や多世代住宅支援制度、多文化共生の推進についても触れ、予算計上された事業がスムーズに実施されるよう取り組む意向を示した。
続いて、稲垣退三議員の質問では子育て支援について、保育園や児童クラブの現状、利便性向上のための政策に関する意見が上がった。本市の子育て支援施策の背景にあるのは、共働き家庭の増加や少子高齢化の進展だ。稲垣議員は、需要に対する柔軟な対応策を求めた。市は、児童クラブの受け入れ体制が整い次第、利用拡大を図ることを約束した。
また、法福洋子議員からは扶養している高齢者や障害者のための窓口業務の充実が求められた。市は、視覚や聴覚による情報支援を強化し、さまざまな言語への対応策を模索して、人に優しい窓口を実現する考えを示したと報告された。
学校教育の質向上に向け、特別支援教育や保育施設整備を進めるにあたって、守口晶治議員は学校図書室の活用や学校司書の役割を強調した。図書の充実をはじめとした環境整備に努め、また、それらの活動が地域住民にも生かされるようにすることが市の方針であることが改めて伝えられた。
行政改革の観点から、寺沢正嗣議員による質問では、滞納整理機構が継続的な運営を求められている中、任期制で廃止されることやチームワークの強化に向けた人事方針などについて詳細に議論された。施策の進捗も踏まえた新しい体制構築を求める声が多かった。
このように、議員からは多様な問題提起があり、各施策の進捗に対して市長や各部長が丁寧に答弁する姿勢が見受けられた。地域の支援が広がり、市民生活の向上を目指す中、行政の透明性や市民参加の意義が改めて強調された。今後の取り組みにも期待が寄せられる。