令和5年6月13日、柳井市にて第2回定例会が開かれ、一般質問において多くの重要なテーマが取り上げられた。
岡本泰行議員の街中の温泉復活についての質問では、柳井市内から温泉が無くなり、高齢化が進む地域において温泉の再生が急務であると訴えた。岡本議員は「温泉がないとその街にとどまることはもうない」と述べ、銭湯が地域のコミュニティーや観光資源としての役割を果たすことの重要性を強調した。市長の井原健太郎氏は、アクアヒルやないの温浴施設を月に約2,000人が利用している事例を挙げ、市の温浴施設の維持管理の重要性を説明し、銭湯の経営においては民間業者の関与が不可欠であるとした。
続いて、AIの活用状況についても岡本議員が質問を行った。市によるAIの導入は既に実施されており、令和2年度からは特別定額給付金の事務処理にAI-OCRを使用している。また、AI議事録支援システムやAIレコメンド機能の導入も進めている。AIの導入について、総合政策部長の宮本太郎氏は「これらの施策は、市民サービスを向上させ、職員の業務負担を軽減する」と述べた。
君国泰照議員による金魚ちょうちん祭りの活気の推進についての質問も重要であった。金魚ちょうちん祭りは、市を代表するイベントとして、観光や商業振興を図る努力が続けられている。市長は「今年度は国や県の感染対策に関する方針に基づき、特段の制限を設けずにコロナ禍以前の形態でお祭りを開催する」「金魚ちょうちんは、故郷を離れている人に思い出を与えるものである」と説明した。
また、緑化推進についても君国議員から多くの意見が出された。地域の竹林や公園の整備には力を入れていく必要があり、市全体の景観や緑化を維持するための取り組みが求められると指摘した。経済部長の國田雅之氏はこの点について、地域や森林所有者に対する竹林対策事業を推進中であり、今後も市内の緑化に取り組んでいく方針であると述べた。
これらの議論の中で、柳井市が持つ地域資源を活用し、今後の施策に活かしていくことが強調され、多角的な視点からの市の発展が期待される。特に、岡本議員の提案においては、子どもたちが温泉や金魚ちょうちんを通じて柳井の地域文化に親しむことが重要であるとの見解が示された。柳井市の成長のためには、市民が一丸となって取り組む姿勢が求められる。
本日の会議は、地域の重要課題を取り上げ、建設的な意見交換がなされたことから、今後の方針が明確にされることが期待される。