令和4年南砺市議会の定例会が、7月6日午前11時30分に開会された。この会議では、補正予算など重要な議案が審議される。
議案第73号は、令和4年度南砺市一般会計補正予算の内容であり、国の緊急対策を受けて編成された。田中幹夫市長は、コロナ禍と物価高騰対策を中心に、経済回復を目指す施策を提案した。市長は「市民生活を支えると同時に、経済活動への影響に対応していく」と述べた。
補正予算の主な内容には、公共交通や観光業への支援が含まれ、具体的には路線バスやタクシー運行の燃料費高騰に321万円、農業生産コストを抑えるための5950万3000円を計上している。また、観光事業者に対し、3560万円の支援も提案されている。
教育分野でも影響が懸念されており、学校給食に関する補助金として1710万円が計上されている。この背景には、物価高騰により給食材料費が増大している現状があり、「児童・生徒に必要な栄養バランスを第一に考えた教育環境を維持することが重要」と市長は強調した。
議案第74号は南砺市コミュニティセンター条例の一部改正に関するものであり、地域資源の活用を通じた住民のコミュニティ形成が期待されている。また、議案第75号の財産の減額譲渡についても、関連する法令に従い審議の対象とされている。
議案は、各常任委員会へ付託され、今後の詳細な審議が行われる予定だ。市長は「慎重な審議をお願いする」と述べ、会議を締め括った。次回の本会議は7月11日に再開し、質疑や討論が行われる。議会は市民生活を支える政策に尽力していく方針だ。