令和4年6月14日、南砺市議会が市政一般に対する質問及び多くの議案に関する質疑を行った。
この日の会議では、議案第58号から第72号までと、報告第5号から第10号までの21件が一括議題にかけられ、特に教育分野における課題が数多く取り上げられた。自民クラブの山田清志議員は中学校の部活動の拠点校化および特認校制度導入について質問。
山田議員は、市内の生徒数減少の影響で部活動の運営が厳しくなっている現状を指摘し、拠点校制度の導入が有効との見解を表明した。また、教育部長の村上紀道氏は、部活動の地域移行によりスポーツクラブの参加が可能になる方向性を示唆し、各県での詳細協議を進める考えを強調した。これは、文部科学省の方針にも沿ったものだという。さらに、山田議員は部活動が持つ意義について詳述し、拠点校化とクラブチーム活動の二本立ての重要性を提言している。
また、南砺市の若者施策として、金沢大学との官学連携事業も進行しており、金沢大学との連携は、特に南砺市の文化や自然を生かした地域ビジョンを策定するための重要な足掛かりである。
この日、南砺市の高齢者関係においても質疑がなされ、カフェ等の活動を通じた高齢者の見守り体制や、独居率の増加など今後の課題が取り上げられた。具体的には、独り暮らし高齢者や老老介護世帯について、2040年に向けたデータ推計や見守りネットワークの構築の必要性が指摘され、地域住民との連携や福祉活動の重要性が再確認されている。特に、関係機関との連携を深めながら、高齢化社会におけるニーズに応えた施策の推進が求められる。
さらに、ひきこもり問題に関する質問もあり、相談窓口の設立やその周知展開が進められていることが報告された。加えて、8370問題への地域連携の重要性や社会的孤立の解消を目的とした施策が強調された。
最後に、各議員は、これらの施策を地域住民のニーズに応える形で柔軟に対応し、特に教育の場におけるいじめや不登校の問題についても、積極的な情報収集と調査を行う方針を示した。