令和6年2月29日、南砺市議会は定例会を開催し、様々な議案についての審議を行った。
この会議では、令和6年度の予算案が大きな議題の一つとなり、田中幹夫市長がその提案理由を説明した。市長は、地方財政運営の指針となる令和6年度地方財政計画に基づいた内容で、国からの地方交付税の総額が前年を上回ることを強調した。特に、地方公共団体が住民のニーズに的確に応えるため、新たな財源の確保が必要であるとの認識を示した。
今年度の一般会計予算額は347億5,000万円で、前年比4.9%の増加が見込まれている。市長は、物価高騰や社会経済活動の推進についても言及し、特に教育や医療、社会福祉の充実に向けた投資が重要であると述べた。具体的な施策として、「南砺ジュニアスポーツクラブ等活動体制整備事業」に1,350万円、中学校部活動支援事業に2,307万円の予算が計上される。
また、地域医療や福祉の促進を目的に、地域包括医療ケアの充実が図られる。「通所型サービスB事業」には1,942万円が割り当てられ、高齢者支援に焦点があてられている。さらには、自然災害への急速な対応として、緊急防災・減災事業が拡充されるとのことで、消防・防災力の強化が図られることに期待が寄せられている。
これらの施策が進行する中、南砺市は持続可能な社会を目指し、エコビレッジ構想の実施も進行中である。田中市長は、地域の自然と共生したまちづくりを目指し、2026年秋には新たな居住エリアが開発される計画を述べた。この取り組みは、地域の活性化に寄与することが期待されている。
さらに、議会では災害復旧に関する議案も承認され、坂下閑乗寺線の道路災害復旧工事の契約も行われた。議員たちは、この迅速な対応を評価し、災害からの復旧が進む様子が示された。次回の議会は3月7日で、さらなる質疑が行われる予定である。