令和元年9月定例会が開催され、各議員による市政一般質問が行われた。この中で、特に南砺市の未来を考えた施策が議論され、重要な方針が示された。
片岸博議員(自民クラブ)は、南砺市の第2次総合計画策定に関する質問を行い、市民のための計画の重要性を強調した。田中幹夫市長は、「南砺幸せなまちづくり創生総合戦略が今年度をもって最終年度を迎える」とし、2015年からのコンセプトを継承し、新たな計画へとつなげる考えを示した。
市長は、特に人材育成や地方創生の重要性について言及し、関係人口の概念を取り入れていると述べた。また、行政計画の策定には、地域協力を重要視して、新たな支援制度が検討されていることにも触れた。
一方で、高齢化問題や人口減少に対する取り組みも重要な議題となった。松本裕一議員からは、いなみデイサービスの整備状況が質問され、市が抱える高齢者問題への指摘がなされた。市長は、地域のニーズを重視した施策の必要性を訴え、市民とともに高齢者支援に向けた取り組みが続けられていることを知らせた。
さらに、竹田秀人議員は、鳥獣被害に関する対策を問い、特にイノシシに対する捕獲体制とともに、ワクチン接種の必要性を議論した。市は、捕獲体制を強化しているが、ウイルス拡散防止のためには厳重な対策が必要との考えを示している。
また、公共施設の再編計画についても注目が集まった。畠中伸一議員の質問に対し、具体的な施策が計画されており、「限られたスペースを創意工夫でいかに有効活用するか」という視点が重要だとの答弁があった。市は、新たな施設の必要性を認識し、地域の住民意向を反映させるために次のステップへと進む考えを示した。
今回の定例会では、南砺市の持続可能な発展に向けた取り組みが話し合われ、市民の声を反映した力強い方針が見えてきた。これからの南砺市に期待が寄せられている。