南砺市の会議では、さまざまな市政問題が取り上げられた。特に、人口減少と高齢化社会が深刻な課題として浮上している。自民クラブの古軸裕一議員が、合併から20年を迎える南砺市の未来について質問した。人口減少に関して、合併時から約1万1,000人減少したことが強調された。特に、旧町村別に見ると、旧利賀村、旧平村の減少が顕著であり、地域の活性化が求められている。
田中幹夫市長は、地方における少子化対策が重要であると認識しており、全国的な出生率減少の流れの中で、具体的な施策が必要だと述べた。特に、子育て環境の充実に向けた取り組みが求められており、希望する出生率1.8を目指す施策が急務であるとの見解が示された。
また、高齢化による医療・介護問題も重要なテーマである。市では、地域包括ケアシステムを強化し、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせる社会の実現を目指しているとされ、2025年には団塊世代が75歳以上となることからの対策を必須とする立場を取っている。
もう一つの注目を集めたのは、南砺市の財政運営について。市は、直近の財政状況を踏まえ、公共施設の維持管理や更新についても公的支援が必要であると訴えている。特に、国民健康保険の安定性と持続可能性を確保するために、基金の活用や国に対する要望が必要であるとの見解が示された。
最後に、町村の合併による市の資産管理が課題となっており、会議では、南砺市の文化財や地域資源を活用した観光振興の重要性が確認された。市では、地域の伝統や文化を尊重し、市民参加の促進を目指している。このような議論を通じて、市政の持続可能な発展が期待されている。