南砺市議会は令和2年6月24日、定例会を開催し、議案に対する審査結果を報告した。多くの議案が全会一致で可決されたことが特徴的であった。
中でも、特に注目されるのが「令和2年度南砺市一般会計補正予算(第5号)」である。水口秀治産業建設常任委員長は、審査報告で「補正予算案は全会一致で可決すべきものと決定した」と述べた。予算案では、農林水産業関係において312万円の補助金が計上されており、福光にんじん生産出荷組合が品質の高いニンジンを生産するために収穫機を導入することに寄与する。具体的には、3ヘクタールへの作付面積拡大を目指し、2024年には192トンの収穫量を目標としている。
さらに、教育費においても、南砺市立学校設置条例の一部改正案が審議された。公共教育設備の整備も重要視されており、教育長の松本謙一氏はタブレットパソコンを使用した教材の効率的な運用について説明した。今後、どのように教育現場においてデジタル機器を活用するかが重要な方向性であると強調された。
また、南砺市環境未来づくり基本条例の制定についても話題となり、これは地域の環境保全に向けた意識の向上を目的としている。田中幹夫市長は「環境に優しい取り組みを進めていく」と意気込みを見せた。
最後に、閉会間際には議員提出議案である南砺市議会基本条例の一部改正案が可決された。これにより、議会としての機能強化が期待される。議員の政策提言能力を高め、市民の声に応えるための重要な一歩となる。