岩美町議会は令和2年6月11日に開催された定例会において、教育問題や漁業環境についての一般質問を行った。
議会では、升井祐子議員が真実に基づいた教科書の採択を求めた。彼女は、「教科書の内容は、私たちにはどうすることもできないのかなと思っていましたが、採択は市町村の教育委員会が行う」と述べ、その重要性を強調した。教科書の内容には、従軍慰安婦の呼称を復活させる記述が含まれることに懸念を示し、「間違った歴史が記載されている教科書が選ばれれば、子供たちに悪影響を及ぼす」と危惧した。この教科書展が岩美町で行われることを知り、彼女は参加し、意見をアンケートに記入したことを述べた。
教育長の寺西健一氏は、教科書は文部科学省が検定したものを基に採択することを説明した。彼は「教科用図書採択協議会で協議を行い、地域の意見を尊重するよう努めている」とコメントした。すると升井議員は、現在の歴史教科書に関する採択理由を尋ね、それに沿って学びを深める努力を行うよう求めた。
次に議題に上がったのは、日韓暫定水域の監視取り締まり体制についてである。升井議員は、韓国漁船が日本の排他的経済水域で違法操業している状況を指摘し、「日本の漁業関係者にとっても深刻な問題だ」と述べた。町長の西垣英彦氏は、日韓漁業協定の遵守を求め、国への要望を行う考えを示した。彼は、「漁獲量の減少が国の政策によるものであると疑問を呈した」と報告した。
最後に、漂流、漂着ごみの問題に関して、升井議員は自然災害との関連を指摘し、ジオパークを守るために漂着ごみへの対策が必要であると訴えた。健康への影響を考慮し、町長は「漂着ごみの問題は深刻で、今後も調査を行い、住民に呼びかけていく」と応じた。このように、岩美町議会では教育や環境問題に真摯に取り組む姿勢が示されたことが印象に残る。