令和4年9月に開催された岩美町議会定例会では、町の重要な施策や課題が話し合われた。特に、教育の充実や地域の戦争の記憶を受け継ぐ取り組みについての質問が多く見られた。
この定例会で、宮本純一議員は新体制に対する初の一般質問を行った。町長や教育長に対し、教育方針や施策の具体的な実施方法についての意見を交わした。教育長の大西泰博氏は、岩美高校の存続支援や地域資源を活用した教育の質向上を通じて、地域活性化につながるよう努力すると述べた。
また、議論の中で、宮本議員は、教育行政において「まちづくりは人づくり」という理念の重要性を提起し、地域に根ざした教育活動を推進していく方針を強調した。具体的には、学校運営協議会の活用、地域資源を利用した教育活動の充実を挙げている。教育におけるICT活用も大切であるとの見解を示した。
その後、田中克美議員は、地域の戦争の記憶の継承について質問を行った。具体的には、地域に残る戦争遺跡や記録を資料として活用し、次世代に受け継いでいくことの重要性が取り上げられた。教育長はその必要性を認め、町の学校教育における平和学習の実施について具体的な事例を紹介した。
また、田中議員は、岩美町における個人情報保護条例の見直しについても質問を行い、実質的な規制の必要性を訴えた。町長は、国の方針に従いながらも個人情報の適切な扱いについての重要性を述べた。
最後に、議会審議を通じて議員たちから提案された各種課題に対し、町としても柔軟に対応し、今後の施策に生かしていく意向が示された。この議会が地域振興や教育の改善に向けた一歩となることが期待されている。