今月、令和3年6月8日に岩美町議会が開催された。この日の議題は、岩美町における地域公共交通の改善策や高齢者支援施策に関する内容が中心であった。
第1に、議会では交通利用促進策としての100円バスの運行が再度検討された。
この提案に対し、町長は鳥取市での運行実例を挙げ、町の現状を説明した。鳥取市では民間事業者との協定のもと、赤字部分を市が負担する形で運営されていることを指摘した。岩美町もこれに準じた運営が可能かとの質問に対し、町長は運賃均一化の意義を認めながらも、対象路線の特性や運営面での課題があることを強調した。
また、ドライバーの確保については、国や県が実施している運送業体験企画が若手人材の確保に繋がっていることを挙げながら、一方でAI技術の進化に伴う将来的な運転業務の縮小にも言及した。町内のドライバー確保は、町の公共交通を維持するために非常に重要である。
第2に、特定の高齢者支援策に重点を置く話題も浮上した。特に、運転免許返納後の高齢者運転者に向けてサポカー補助の拡充が議論された。頭に浮かぶのは、実際に資料の観点からだけではなく、実際の町民ニーズを踏まえ、どのような支援ができるかという点である。現行の補助金制度を周知し、高齢者の安心・安全な移動を確保する施策拡充が求められている。
さらに、岩美駅周辺での駐輪場の整備についても話題に挙がり、東側に駐輪場が設けられることで町の交通環境が改善され、地域活動が活性化することに期待が寄せられている。特に、高齢者や子どもたちがアクセスしやすい場所としての配慮が必要とされている。
総じて、この会議では交通施策に関する具体的な方針が示されつつも、今後の検討事項として町民意見の聴取や施策の実施可能性をどう高めていくかが焦点となる。町民が積極的に参加しやすい環境を整え、全ての人に優しい公共交通システムの実現が強く求められている。