令和2年9月16日に、岩美町議会は定例会を開催した。
主要な議題として、補正予算に関する案件が上がった。特に、一般会計の補正予算案は、新型コロナウイルス感染症への対応が柱となっている。
町長の西垣英彦氏は、一般会計補正予算について説明を行い、歳入歳出それぞれに約1億5,050万円の追加を求めている。具体的には、インフルエンザの予防接種を町民に無料で提供し、医療機関への支援も行うという内容だ。町内医療機関への支援では、受診控えによる収入減少をカバーする狙いがある。
この補正施策について、議員の杉村宏氏は、新型コロナウイルスによる影響緩和が目的であることに理解を示しつつ、予算案に設けられたバス運行の支援に対し反対意見を述べた。彼は、補助を受ける事業者の不誠実さや県補助要綱違反の疑いについても言及している。
また、岩美町国民健康保険特別会計についても議題に上り、これも新型コロナの影響による財源更正が目的だ。住民生活課長の松本邦裕氏は、歳入歳出にそれぞれ約84万円の追加を求めている。これによって、保険税の減免措置に伴う財源が手当てされる見込みだ。
次に、介護保険特別会計の補正予算案も審議された。新型コロナによる影響を考慮し、介護保険料の減免が申請された。健康長寿課長の居組栄治氏は、歳入歳出それぞれに約5,776万円の追加を依頼しており、これも新型コロナに伴う対応策の一環として位置付けられている。
病院事業会計についても、収入・支出それぞれに約5,620万円を追加し、コロナ患者の受入れ体制確立のための経費が求められている。医療従事者への慰労金に関する制度も設けられ、医療体制の充実が図られる予定だ。
最終的に、全ての議案が原案どおり可決され、今後の施策として新型コロナ対策や医療資源の確保に向けた取り組みが一層進められる見通しだ。議題として提案された案件は、今後の岩美町の行政運営において重要な役割を果たすことが期待されている。