岩美町議会は令和3年6月9日に定例会を開催し、様々な議題について議論が交わされた。
議事の中で注目を集めたのは、コロナ禍における観光対策と防災施策に関する問題であった。特に観光業への影響は深刻であり、町長の西垣英彦氏は、観光業が主要な産業である岩美町において、民宿の廃業危機は避けられない現状にあると認識を示した。
升井祐子議員は、観光産業の支援を求め、特にコロナ影響を受けている民宿や観光事業者への助成継続の必要性を強調した。現状では多くの事業者が雇用維持に苦労しており、持続可能な観光振興が求められている中で、町の支援策が重要な役割を果たすとの意見が相次いだ。
町長は観光事業者への経済支援について言及し、昨年度は飲食・観光事業者向けに給付金を支給し、無利子融資による支援も継続すると述べた。さらに、ポストコロナに向けた観光誘客の支援策として、魅力をPRする動画制作などの取り組みを進めていると報告した。
また、防災に関する議論も行われ、特に避難所運営については新型コロナウイルス感染防止策が求められる中で、町独自の対応が十分に取られている状況にあると町長は答えた。避難所の密を避け、感染拡大を防ぐため、多くの避難所を開設することや専用スペースの設置が重要だと認識している。
升井議員は、より多くの避難所を確保する必要性や、車中避難者への対応についても質問し、町としての具体策を求めた。町長は地域の特性に応じた有効な手段を検討していると回答した。
このように、議会では観光及び防災運営に関する重要な問題が取り上げられ、議員からの意見提言が町の施策に反映される重要なステップとして位置づけられた。この会議を通じて、岩美町は今後の課題解決に向けた取り組みを強化していく意向を示した。