令和3年第6回岩美町議会定例会が12月21日に開催された。町長長戸清氏による所信表明では、町の将来に向けた4つの政策柱が示された。特に安全・安心のまちづくりに関する施策が強調され、地域のコミュニティ維持の重要性が述べられた。少子高齢化が進む中、集落維持に向けての具体的な支援策を今後も強化する意向が示され、集落担当職員制度の価値も再確認された。
増加する観光客への効果的なアプローチについても、町内でのクーポン事業が成功しつつあることが報告された。町長は、観光振興への取り組みを続け、地域おこし協力隊制度を活かして新たな魅力創出を図る姿勢を示した。また、米価の下落に関しては、農家への経済的影響が懸念されるとし、国や県と連携した支援を求める姿勢を見せた。
一方、一般質問においては、多数の議員から町長の政策に対する疑問や意見が上がり、特に投票しやすい環境整備に関する要望が寄せられた。投票所の数や立会人の確保が課題となる中、移動期日前投票所の導入に向けた調査も予定されている。これに関連する具体的な提案が協議されることとなった。また、地域資源を活かしたマイクロツーリズムの推進も期待され、町長は今後の施策への検討を約束した。
このように、町政の運営方針や投票率の低下対策など、町の課題が多岐にわたる中、長戸町長は今後も住民の意見を反映しながら、政策の具体的な実行に努める姿勢を示した。町民と議会との連携強化が求められる中、課題解決に向けた前向きな取組が期待されている。