岩美町議会の令和２年第７回定例会が12月16日に開かれ、重要な議題が討議された。
まず、持続化給付金に関する質問では、田中克美議員が特に農業者への申請促進に焦点を当てた。農業者がこの給付金の対象である認識が広がっていないことが指摘され、町長の西垣英彦氏は申請方法を周知するためのチラシを作成したと答えた。彼は「農業者の方々が交付対象であることをお知らせする必要がある」と述べ、給付金の内容理解が進まない現状を改善する意向を示した。
続いて、ショッピングセンターの誘致についても議論された。升井祐子議員は、地域活性化のためにショッピングセンターの必要性を訴えたが、町長は「町外資本の進出による影響が懸念されるため、難しい」との見解を示した。町内事業者が協力して複合施設を整備する案についての検討は可能としたが、外部資本の誘致には否定的であった。
また、愛宕山の整備が提案され、町長はイノシシの出現が問題となり、足が遠のいていることを認めた。愛宕山が持つ歴史と散策道の魅力を再発見する必要性が強調され、新たな観光地としての育成が期待される。西垣町長は、生態系や風景美を活かしつつ管理方法を模索する意向を示した。
最後に、コロナ禍における都会人向けのレンタルスペースの提供に関連する議論も記載された。升井議員は、地方でのストレス解消や健康促進のための広場やスペースの活用を提案し、空き家や倉庫の活用の可能性について町長の意向を尋ねた。町長は、現在は定住人口対策としての空き家活用を優先しているものの、ワーケーションなどの受け入れについては関心を持っていると述べた。
このように、岩美町議会では地域の活性化に向けて多角的に意見交換が行われ、今後の施策に期待が寄せられる。特に、町民の健康促進や観光資源の活かし方、経済対策についての具体的な提案が引き続き重要となる。