令和元年12月17日、岩美町議会で行われた定例会において、地域医療や子育て支援を含む数つの重要な課題が討議された。
まず、岩美病院の医療体制に関する問題が挙げられた。サイタ病院の救急医療が赤字経営という現状からの人材不足が続いている。特に新温泉町からの受診者が増加している中、病院の負担は一層大きくなる一方である。病院事業管理者の平井和憲君は、地域医療を守る観点から、今後も医師確保に努め、地域住民への医療サービスの提供を続ける必要があると強調した。
議会では、町内公共交通の現状に関する報告もあり、町営バスの運賃を100円均一にすることの提案があった。正に、この提案は地域住民の生活の質と利便性を考慮したものであるが、町長は利便性が向上する一方で、町の負担が増加する懸念を示した。具体的な検討が求められる中で、住民や交通事業者との協議が必要であるとの意見が交わされた。
また、子ども・子育て支援が重点的に取り上げられた。岩美町は、福祉に関する各施策を継続し、子育て支援センターや岩美子ども食堂の充実を目指す考えを示した。教育長の寺西健一君は、男女共同参画においても、地域での女性の登用を促すため、再度意識啓発に努めると語った。
さらに、日常の防災対策が重要視される中、役場庁舎及び周辺地域、さらには岩美病院の自然災害リスク評価や、災害発生時にはその機能を維持し続けるための体制についても言及された。特に、災害時における電源の確保とデータバックアップ体制が確認され、安心感を与えた。