令和2年3月11日、岩美町議会は本会議において、町民の生活に密着した複数の重要な議題について議論された。特に注目されたのは、岩美病院の持続可能な運営、若者への観光振興策、さらには防災対策の強化である。
最初に岩美病院の問題に対し、町長の西垣英彦氏は病院の役割についての認識を示し、地域の医療体制の重要性を強調した。岩美病院は町民にとって唯一の入院施設であり、急性期から慢性期の医療、さらには訪問医療に取り組んでいる。最近の国の統合計画に名を連ね、地域医療の存続が懸念される中、町長は病院の機能維持に向けた積極的な意志を表明し、関係機関との連携を強化する方針を示した。
また、教育委員会次長の飯野学氏は、高校生の通学助成についての具体的な数値とその制度改定を説明。今後は新たに設定される県の補助制度に連動した形で、町単独の支援策の見直しを進め、特に家庭への負担軽減が求められる状況であると論じた。
議会では、防災・減災への関心も高まり、自主防災組織の設立や防災士の養成講座の実施が報告された。町総務課の村島一美課長が自主防災組織の現状とその重要性を訴え、地域での連携を強化する必要性を強調。また、災害時の迅速な対応のため、地域住民の防災意識を高めることが急務だとした。
観光振興策については、石垣町の若者目線による観光資源の発掘や新しいストーリーを創出することが提案された。多様な訪問者に対応するための地域資源の整理と、教育機関との連携が、さらなる活性化の鍵とされた。
この会議を通じて、町の医療、交通、観光、防災の各分野における施策が、地域の持続可能性と住民の生活の改善に寄与することが切に求められていることが浮き彫りになった。