令和5年6月、令和第2回美波町議会定例会が開催された。議会では、教育や公共事業に関する多くの重要議案が審議された。特に注目されたのは、日和佐うみがめ博物館の展示解説整備に関する契約が可決されたことである。
影治信良町長は、令和2年度から進めているこのプロジェクトにより、博物館の1階部分が全面的に改修されると強調した。この改修は、ウミガメに関する地域の歴史を保持する目的があり、特に教育的価値が見込まれることが議会でも評価された。
契約を結んだのは株式会社乃村工藝社で、全国的に博物館の展示設計などで評価が高い企業である。永本嘉彦社会教育課長は、この工事によって約50点以上の新しいパネルを展示することが予定されており、特に昭和25年からのウミガメの研究歴に焦点を当てると述べた。 ただし、一部の現行の展示物は廃棄される可能性があるため、今後の保管についての計画も明らかにされる必要があるという意見も出た。
その他には、専決議案として多くの補正予算が承認され、特に美波町における国民健康保険や簡易水道事業などの会計補正が報告された。影治町長は、物価高騰が町民に影響を及ぼしていることを認識し、子育て世帯への支援を強化する方針を示した。
質疑応答では、「展示が本当に魅力的になるのか」という懸念の声も上がった。議員からは、展示改修に関してもっと具体的な計画と成果を示すよう求める意見も多く、町長や担当課はその点について今後の協議を約束した。