栃木市では、学校施設の老朽化が問題視されており、特に椅子や机に関する現状が議論されている。最近、教室の椅子や机に老朽化が見られ、そのために児童がけがをする事例が報告されている。こうした状況を受け、議員からは学校施設課への要望が上がっており、実際に予算が申請されることすら少なくない。
議員は学校裁量制による予算編成を通じ、自校の施設や備品の整備に関心を寄せている。この制度は、各校が独自に判断して特色ある教材や備品を整えるためのものだが、実際には椅子や机の交換が必要な場合でも、その実行が十分ではないとの指摘がある。例えば、令和５年度での予算申請は小学校6校、中学校1校にとどまるなどの実績が示されている。
このため、議員から提案されたのが「イス・デスクデータバンク」の設立だ。このシステムを通じて、栃木市内の学校間で椅子や机の余剰在庫を共有し、必要な学校へ迅速に提供する仕組みを整えることにより、施設の老朽化問題を解決しようとするものである。教育大綱にも学校施設の安全安心が盛り込まれているため、今後はこうした取り組みも含め、必要な改革が求められている。
さらに、栃木市は学制施行150年を迎えるにあたり、その記念事業として学校での木製机の設置も検討されている。これにより、教育についての地域の意識を高め、育成していく場を提供することが期待される。市としても、このような地域プロジェクトは大きな社会貢献となると認識しており、積極的に推進する意向を示している。
次に、高額療養費制度に関連した限度額適用認定証の問題が取上げられた。この制度により、医療機関での支払い上限を抑えることが可能となるため、多くの人々が活用している。しかし、多くの人は具体的な申請手続きに対して関心が向かないことも多く、必要な手続きや申請を行うことを躊躇うことがある。この問題について、通知が送付される時期や申請方法が明瞭でないため、39.4%の方が利用できていないと考えられる。
郵送受付を必要とする声が上がっているが、現状はほとんどの方が窓口に直接訪れて手続きを行っている。このため、窓口業務の改善と、教育部門との連携を強化し、より有効な支援を提供するための環境づくりが求められている。今後は、情報提供や煩雑な手続きを軽減するために、多様な手段を模索していく必要がある。