令和3年9月御前崎市議会定例会では、太陽光発電施設の建設問題や保護者負担軽減策についての一般質問が行われ、課題解決に向けた議論が展開された。
まず、鈴木克己議員は、御前崎市における太陽光発電施設の無秩序な立地について警鐘を鳴らした。市内の悪質な事業者による災害や景観問題が多発している中、鈴木議員は、地域住民との共生が困難な事業は受け入れられないと訴えた。市長の栁澤重夫氏は、今後、太陽光発電施設の設置に関する条例の制定を進める意向を示し、年度内の制定を目指すと述べる一方、詳細についてはまだ未定であると説明した。
次に、阿形昭議員は、街路樹伐採に伴う問題について提起した。市町人権問題として伐採の必要性が問われ、多くの市民が伐採に反対している中、教育長の河原﨑全氏は適切な対応が求められていると答弁した。街路樹伐採の理由として津波避難路を挙げたが、市民の声は届いていないとの指摘もあり、今後の情報発信の重要性が再確認された。
その後、保護者負担の軽減に関する質問に移った。給食センター新設に伴い、保護者にスプーンやフォークを持参させることが新たに求められたことに対し、齋藤佳子議員は、保護者の負担の増加に懸念を示した。教育長は、保護者の意見を集約し、説明不足を反省するとともに、将来的な改善の必要性を認識した。
また、丸尾忠議員からは、若者が地元に残るための具体的な施策が求められ、資料館的な施設の設置や教育の重要性が再確認された。市長は、資料を通じて地域の歴史や文化を知ることが重要であり、地域愛を育てていく考えを示した。教育長も、地域での学びをに力を入れていく意向を述べ、地元密着の人づくりへとつなげることを約束した。即効性のある政策のみならず、長期的な視点で地域振興策を講じることが求められる。
今回の一般質問は、市民の声を反映した政策推進と地域との共生、また教育、環境についての重要なテーマが浮上した。議会は今後、これらの課題解決に向けた具体的な施策を模索していく必要がある。