6月13日、令和5年6月御前崎市議会定例会が開催され、重要な議題が取り上げられた。
なかでも、栁澤重夫市長の任期も残りわずかとなる中、議員からの一般質問が市の組織体制と人事について関心を集めた。名波和寛議員の質問に対して、栁澤市長は「職員一人一人の能力は極めて高い」と述べ、施策の実現に向けた市の取り組みを強調した。ただし、「今年度中に達成できるかどうかは不透明だ」とも言及し、さらなる努力を求められた。
教育に関する質問が続き、齋藤佳子議員は既存の教育制度や新法施行にのっとた若者向けの施策について意見を述べた。これに対し、吉村紳治郎教育長は「地域とのつながりを強化し、防災教育の重要性を伝えたい」と強調した。
町内会の持続可能性についても議論が展開された。町内会の加入率低下が指摘され、鈴木雅美総務部長は「役員の負担軽減策を進めている」と述べたが、実際には依然として厳しい解決が求められる状況にあるとのこと。やはり地域における参加しやすさや応答性の改善が必要だと、各議員から意見が出された。
さらに、農業分野では、二俣秀明議員がサツマイモの産業振興策について述べ、その中で地域ブランドの拡充と新しい事業機会としての農業法人誘致に期待を寄せた。市長もサツマイモのブランド化に向けた投資や開発支援が必要であることを認識しているとの姿勢を示した。特に、耕作放棄地利用の重要性について市の取組が進められている。
最後に、川口純男議員は、御前埼灯台周辺の遊歩道や安全対策について問題提起を行った。市長は、すでに緊急的な対策を講じているが、さらなる安全強化に向け全面的な見直しを活動する考えを示した。
このように、本定例会では多様な議題が取り上げられ、持続可能な地域社会の実現に向けた答弁や情報が交わされた。特に市民のニーズ、地域資源の活用、環境への配慮が多くの発言に共通するテーマであったといえる。