令和3年9月、御前崎市議会で開かれた定例会では、様々な議案が討議された。
議案第53号から第70号まで、具体的には職員定数条例や報酬の改正、財産の取得、予算の補正、決算の認定など、広範囲にわたる内容が提案された。特に、上下水道料金改定に関する議論が注目を集めた。
阿南澄男議員は、上下水道料金の値上げについて市長に質問し、経済的影響を懸念した。市長の栁澤重夫氏はこの件に関して、市の水道料金は長い間改定されておらず、経営の健全化が図られるよう料金改定が必要であると強調した。しかし、急激な値上げは市民生活に影響を与えるため、段階的改定を提案した。
一方で、阿南議員は現在のコロナ禍と経済的疲弊を考慮し、値上げは不適切であるとの考えを示し、財務省の法人企業統計を引用しながら市内経済に与える影響を訴えた。市民生活を守る立場である市長の姿勢が問われる結果となった。
加えて、議案第67号から第70号にわたる一般会計予算補正の提案も重要なテーマであった。これに対しては御前崎市予算決算審査特別委員会への付託が決定された。
他にも、教育環境の整備に関する質疑応答が行われ、教育長曰く、各学校への交通安全情報の発信やサポート隊の活動状況の把握が進められているとのこと。また、県立高校への支援の重要性も議論された。
参加した議員は、多様な問題に対し率直な意見を交わし、今後の市政運営や施策の方向性を共に考えさせられる会議となった。特に、生活支援策の強化や公共料金の見直しがこれからの市政において重要な位置を占めることが改めて確認された。