令和4年6月に開かれた御前崎市議会定例会では、浜岡原子力発電所再稼働や男女共同参画に関する問題が取り上げられた。
初めに、鈴木克己議員が浜岡原子力発電所の再稼働について質問し、新旧の安全基準に基づく運転の必要性を強調した。原発3号機の老朽化や審査の遅れが市民の不安を増しているとして、速やかな再評価を求めた。市長の栁澤重夫氏は、原子力規制委員会の審査の重要性を述べたが、鈴木議員は審査を求める要請も時に慎重に取り扱うべきだと警鐘を鳴らし、市民が抱えるリスクの理解を深めるよう求めた。
続いて、新たに設置された「男女共同参画行動計画」の後期実施計画について、齋藤佳子議員が取り上げた。市長は、この計画の見直しにあたり、人口減少や社会情勢の変化を考慮し、特にひとり親世帯やLGBTQに関する施策の強化を図っていると述べた。また、計画の実施には市民の協力が不可欠であるとの認識を示し、啓発活動や協働の強化を通じ、実効性を持たせる方針を確認した。
最後に、浜岡原子力発電所と市の将来に関する議論では、次世代を担う市民が原発問題を今後どう捉えるかが焦点となった。市長は「エネルギーの必要性や地球環境問題に対する理解を深め、意見交換の場を設ける重要性」があるとの見解を示し、若い世代が安心して発言できる環境づくりを約束した。
これらの議論は、市の将来に向けた重要な課題であり、地域の発展と市民の安全をどのように両立させるかが問われる。