令和2年9月10日に開催された磐田市議会定例会では、重要な議案がいくつか上程された。
特に、「新型コロナウイルス感染症を、市民みんなで力を合わせ乗り越えていく決意」の決議案が注目を集めた。提案者である永田 隆幸議員は新型コロナウイルスの影響により、誹謗中傷や差別が社会問題になっていることに触れ、地域社会が連携してこの危機を乗り越える必要性を強調した。議会はこれを承認し、市民への呼びかけが決定された。
また、議案第88号と議案第89号では、令和元年度の水道事業会計と下水道事業会計における未処分利益剰余金の処分が提案された。水道事業会計では、未処分利益剰余金の4億3,655万6,294円のうち、3億3,655万6,294円を建設改良積立金に積立てることが計画されている。下水道事業会計でも同様に、7億9,761万8,550円の未処分利益剰余金が提案されており、企業債償還金の補填に用いられることが示された。
さらに、認第1号として令和元年度一般会計の歳入歳出決算が行われ、歳入決算額は667億5,011万5,000円、歳出決算額は656億2,094万9,000円と報告された。この結果、実質収支は8億7,677万7,000円となり、財政状況は一定の健全さを保っているとされた。特に、経常収支比率は86.6%であった。
市長の報告によれば、令和元年度は経済の緩やかな回復傾向が見られる中、特に大手企業の影響を受けた法人市民税が減少した一方、寄附金や繰り入れ金が増加したことが良い影響をもたらしている。
この定例会では、全体として市民の生活を支えるための施策や、コロナに立ち向かう決意が固められる重要な機会となった。議会は今後も市民のニーズに応じた柔軟な対応が求められる。