令和3年第545回益田市議会臨時会が開催された。
本会議では、議題として令和2年度の補正予算が中心に議論された。市長の山本浩章氏は、一般会計補正予算及び国民健康保険事業特別会計補正予算について提案を行った。
一般会計補正予算第12号では、新型コロナウイルス感染症への対策として、様々な財源を活用しながら迅速な対応を図ることが説明された。特に、民生費としてひとり親世帯への支援や、衛生費ではワクチン接種に係る経費の計上が挙げられた。本議案については、歳入歳出ともに約8,955万円の追加が予定され、その結果、予算の総額は約332億円に達する見込みだ。
続いて国民健康保険事業特別会計補正予算についても提案され、こちらでは、新型コロナウイルスの影響を受けた診療所の備品購入に係る経費が取り上げられた。これにより、補正後の予算はそれぞれ約1,974万円及び約1,307万円となる。
質疑の場において、議員からの反論は特に無く、本案は全て可決された。さらに、益田地区広域市町村圏事務組合が共同処理する事務に関連した財産処分についても市長から説明があり、基金の廃止に伴う返還問題が議論された。市は、出資割合に応じた資金の取り扱いや、適切な管理を強調し、議会の同意を得る形で進められた。
この臨時会が集中的に新型コロナウイルス関連の予算見直しに取り組んだことは、インフルエンザや他の感染症との共存を視野に入れた行政の柔軟な姿勢を示している。市議会では、以上の内容を受けて全議案が原案の通り可決され、閉会した。今後の進行により、感染症対策が更に強化されることが期待される。