令和5年6月20日に開催された益田市の第559回6月定例会では、地域公共交通政策や林業、教育、産業振興などにわたる幅広い議題が議論された。特に地域公共交通については、平原祐一議員が地域交通の現状と課題を指摘した。少子高齢化や運転手不足が影響し、地方の公共交通が厳しい状況にあると強調した。これに対し、山本浩章市長は益田市地域公共交通計画の意義を説明し、持続可能な交通体系の構築に向けた取り組みを強調した。また、政策企画局長の石川秀文氏は、バス運行対策費補助金の分配メカニズムや、交通事業者との連携の重要性について詳述した。
ひとづくりに関して、教育長の高市和則氏は、ライフキャリア教育や地域愛着の育成に向けたプログラムの進捗状況について報告し、特に新・職場体験や益田版カタリ場の実施成果を挙げた。これにより、地域内での連携や多様な価値観への理解が促進されていることが述べられた。
加えて、農業や林業の振興にも議論が及び、梅津明則産業経済部長は国営開パイにおける農業資源の利用状況や新たな農業参入の可能性について話した。この中で、自伐型林業の役割や、今後の地域生産の持続可能性についても言及された。特に、自伐型林業は中小規模の機械を使い、間伐や手入れを重視し、持続可能な森林管理を実現する施策として注目されている。
最後に、観光産業の振興について、地域振興策としての観光協会の役割和、萩・石見空港の利用促進策が紹介された。この過程で、地域の観光資源を活かした商品開発や情報発信の必要性が強調され、観光業の復活に向けた地域の協力体制が構築されることが求められた。