令和2年第544回12月定例会において、益田市の地域共生社会の実現や新型コロナウイルス感染症の影響に関する提言が多数発表された。
特に地域共生社会の実現について、山本浩章市長は、急速な少子高齢化と地域社会の複雑化に対応するため、住民が支え合うことが重要だと強調した。そのためには、制度や分野を超えたつながりを持ち、住み慣れた地域で自立した生活を支援する必要性を訴えた。
また、アンダンチという宮城県仙台市の複合施設の事例を取り上げ、多機能を有する施設が地域に様々なつながりをもたらすことが期待されると説明した。地域においても、医療、福祉、教育、環境など様々な機能を持った協力体制を築く必要があるとの見解を示した。
一方で、益田市が目指すインクルーシブ教育の方向性についても言及があり、障害に対する理解を深めることが重要であり、特別支援教育の推進が急務であるという。柳井秀雄教育長は、特に多様な学びの場を用意し、教育の質を向上させるための取り組みを進めていると発言した。
市役所内の職員についても、適材適所の配置を目指す取り組みが行われているが、その一環で進めているジョブローテーションや、専門的な知識を持つ職員の確保に関しても課題が指摘された。藤井寿朗総務部長は、職員のコミュニケーション能力を向上させるため、研修を充実させていると述べた。
厳しいコロナ禍においても、人材育成や市民サービス向上への意識を持ち、現場での支え合いを促進することが大切であると市長は改めて強調した。また、窓口業務においては市民との直接の接触頻度が減少しつつあるため、今後の対応には市民に寄り添った接客が求められるとの意見が交わされた。
葉山義一副市長は、組織の柔軟性やひらめき、スピード感を持って対応する必要があるとし、本市の充実した行政サービスを維持し続けるために、市民からの要望に迅速に応えられる体制を整えることが重要であると語った。
今後は地域共生社会のそこにかける意思が重要であり、全庁的な取り組みがまして求められることが再確認される場となった。