令和2年9月4日に開催された宮代町議会定例会において、14名の議員が出席し、いくつかの重要な議題が取り上げられた。特に、一般質問では、金子正志議員が職員採用や退職予定者について質問し、町の財政状況に対する懸念を表明した。
金子議員は、2021年度の職員採用試験について、応募状況や退職予定人数を尋ねた。これに対し、総務課長の赤井誠吾氏は、現時点での退職予定人数は2名であり、職員採用については若干名とし、採用予定人数は音声ガイドにて明らかにしない方針であることを述べた。さらに、経済状況の厳しさから職員採用人数の抑制は必要かとの意見に対して、町では住民サービスの向上に必要な職員数の確保を重要視していると強調した。
また、金子議員は消防中島出張所の廃止後の状況についても言及し、中島出張所の廃止による消防出動や救急の対応の変化を示した。特に救急活動支援において、出動件数が増えている現状を紹介し、住民の安全を守る重要性を訴えた。町民生活課長の齋藤和浩氏は、出動状況について具体的な数字を報告し、今後の対応を検討する考えを示した。
さらに、公衆喫煙所についての質問があり、健康介護課長の小島修氏が、町内公共施設が禁煙化となった経緯や、喫煙所設置の考え方について説明した。住民からの意見や要望は寄せられていないとの見解を示した。
町長の新井康之氏は、コロナ禍の影響を受け、報酬の削減についても理解が得られていることを説明し、議会での給与引き下げを継続する意向を示した。加えて、合併に関する対話集会の開催には消極的な見解を示し、地域住民の意見を重視する姿勢を貫く旨を表明した。町長はまた、宮代町と杉戸町の一体化や連携の重要性を強調しつつ、実現への道のりを地道に進める決意を述べた。
全体として、議会では宮代町の今後の福祉や交通政策について多くの質問が上がり、町のリーダーシップや方向性が問われる時期にあることが伺えた。住民の安心安全を第一に考え、慎重に施策を進める必要性が強調された。