令和3年12月8日に開催された第5回定例会では、選挙管理委員会による投票率向上対策を中心に、上・下水道部からの施設整備報告、都市整備部に関する都市計画などが議論された。
特に、佐藤真議員は選挙管理委員会関係の質問を行った。投票率の現状について、10月31日に実施された衆院選と最高裁判所裁判官国民審査の投票率は、いずれも過去の統計をわずかに上回ったと報告された。具体的には、小選挙区が56.52%、比例代表が56.53%、国民審査が56.01%で、過去と比較して若干の改善が見受けられるものの、長期的には低下傾向が続いていることが指摘された。
荻野選挙管理委員会事務局長は、「特に若い世代の投票率を向上させるために、あらゆる施策を講じる必要がある」との見解を示した。具体的な施策としては、学校と連携した選挙啓発やSNSを活用した啓発活動が挙げられた。
次に、上・下水道部の杉山部長が水道管の漏水対策について報告した。水道管の耐震化率が34.7%に達し、急務とされる老朽管の更新を継続的に行う方針を確認した。しかし、地域住民からは、「水道の漏水問題が解決されない」との不安の声も寄せられている。特に武蔵台地区では、漏水が多く発生しており、杉山部長は「漏水調査を行い、有収率の改善に努める」と強調した。
また、地域施設の整備についても多くの意見が集まった。ボランティア・市民活動の促進を目指す松尾万葉香議員は、地域の公民館や福祉センターの役割を再定義し、「市民活動を活性化させるためには、フリースペースの提案やボランティアセンターとの連携が不可欠」と訴えた。日高市内のボランティア団体の増加を背景に、活動支援の必要性が明らかとなり、地域貢献への期待が寄せられた。
全体として議会は、市民活動や選挙管理、上下水道の改修を通して、より良い地域作りを目指す姿勢を示している。会議は午後3時42分、議長の大澤博行議員によって閉会が宣言された。