令和元年12月の定例会において、多くの重要な議題が取り上げられた。特に、市政一般に対する質問は、市民から寄せられた関心の高い内容であり、各議員から多岐にわたる質問が行われた。
まず、市道の維持管理については、議員の鷲崎義彦氏が心配する声を上げた。特に、センターラインや路側帯との境界ラインが消えかけている現状が指摘され、安全運転を妨げる要因となる。市長は、「定期的に点検を行い、必要な場合にはラインを引く」と回答。また、道路の側溝に詰まった土砂や草に関しても、「適宜清掃を行う」とした。しかし、現状では点検の網羅性に疑問が残り、地域の方々の協力を得ながらより効果的な維持管理を求む声が多かった。
次に、災害対策用機材の調達については、横尾俊彦市長が概要を説明。地元の事業者と連携し、必要な機材の調達を進める方針が示された。特に、農業用の施設や機材が激甚災害の被害を軽減し得ることが強調された。市では、災害が発生した際に市民の安全を守るため、関連機材の整備や情報共有を一層進める必要があると感じる。
また、多久市のG空間地域防災システムについては、災害発生時に役立つ情報を迅速に発信するためのシステムであることが再確認された。市民に対してシステムの利便性を啓発することが重要で、今後の運用形態・改善案についても検討が進められるようだ。
教育に関する質問もあり、青少年の健全育成が強調された。市内の子どもクラブ、体験活動などの現状が示されたが、少子化の影響で活動の頻度が減少している現状が課題だという意見もあった。
さらには、中山間地域の現状についても言及があり、豪雨災害の影響を受けた地域経済の復興や農地の管理課題が多く挙げられた。市ではこれらの課題に対し、県単独の補助事業などを通じて継続的な支援を行うとしている。
総じて、定例会では災害対策や市道の安全管理、青少年育成など、市民の生活に直結する多くの課題が浮き彫りになり、行政として対応していく必要性を再認識させられる内容であった。市内の関係者との連携強化と、今後の施策展開が問われる時期に来ていると実感する。