令和4年12月の多久市議会定例会では、市政一般に関する重要な質問が行われた。特に、SAGA2024国民スポーツ大会の準備状況が焦点となり、市長の横尾俊彦氏が回答に立った。
SAGA2024国民スポーツ大会では、多久市が弓道競技とスポーツクライミング競技の会場として名を連ねている。市長は、競技会場となる緑が丘弓道場の整備が進んでいることや、競技運営についても多くの準備が行われていると述べた。現在の進捗状況は、弓道場が今年3月に完成し、利用状況も好評であると報告された。具体的には、延べ12,600人以上の利用者があり、67%が市外からの訪問者だという。
また、田中英行議員は佐賀県の再犯防止推進計画についての質問を行い、現在の再犯率に焦点を当てた。市長は、再犯率が47.5%に達していることや、地域安全のためにさらなる対策が必要だと強調した。市は、犯罪の防止に向けた取り組みの一環として保護司との連携を強化し、地域全体で再犯防止に努めている。
さらに、農業の現況や今後についても意見が交わされた。近年、農業従事者の高齢化や後継者不足が進む中、多久市は耕作面積の維持を目指すとともに、農福連携を進める方針であることが報告された。市内では、福祉事業所と連携を強化し、農業就労の場を提供しようとする動きが広がっている。
また、市民生活に影響を及ぼすイノシシ対策についても議論された。市長は、イノシシによる農作物への被害が増加しているとし、捕獲活動の強化が求められていると述べた。特に市街地への出没が問題視され、早急な対策が検討されている。
最後に、公共施設に関する話題として、公園の整備や維持管理に関する報告も行われた。指定管理者制度を利用し、中央公園や西渓公園の維持管理が行われている。これにより、訪れる市民の安全と快適さが確保されているとのことだ。また、出産・子育て支援に関しても、具体的な施策が展開され、家庭への支援が継続的に行われている。市では、今後も市民のニーズに応えるための施策を進めていく意向を示した。