令和4年12月19日、多久市議会は定例会を開会し、議事に入った。
本日は主要な議案の審議が行われ、特に補正予算に関する動議が注目された。議長の野北悟氏は、出席議員が定足数に達していることを確認し、開始を宣言した。
まず議案として上程されたのは、令和4年度一般会計補正予算(第8号)である。樺島永二郎議員から提出された修正案の内容が話題を呼んだ。この案は、池田学氏の動物画シリーズの購入に関連しており、61,525千円の全額を削除し、市の予算を削減するものであると説明された。
樺島議員は、「この動物画購入は、現在の経済状況において不適切だ」と意見を述べた。市の予算活用方針について、市民の立場を考慮するよう強調し、これまでの経済施策がどのように市民に寄与するのか不明であると訴えた。
対する意見として、田渕厚議員は賛成の立場から、「池田学氏の絵画の購入は地域の振興に寄与する」旨を主張した。彼の意見は、地域のアート振興が市民の交流を生む可能性があることに重きが置かれていた。
その後のこの修正案に対する質疑は行われず、直接討論が開始された。最終的に、改正案は否決され、原案通りの予算が可決された。
次に、追加議案である令和4年度一般会計補正予算(第9号)が提案された。市長の横尾俊彦氏は、妊娠時及び出産後の支援に関する施策について詳述し、事業費として13,800千円を見込み、国からの支援があることを強調した。議会は、健康増進課長からの質疑に応じる形で、詳細な説明がなされた。
さらに、意見書第5号が上程され、農業に関する燃油・肥料・飼料価格高騰への対応が求められた。農産物の安定供給に向けた取り組みが訴えられ、全会一致で可決された。市の財政や地域振興に対する慎重な姿勢が見て取れる。
最後に、議長は議決事件の字句及び数字の整理を委任し、全ての議題を終了した。今回の会議は、地域のアート振興策と農業支援策が焦点となり、議員の意見が多様に交わされた。今後の市政運営に向けた意義深い審議が行われたことを強調した。