令和4年6月15日に富田林市議会第2回定例会が開催された。そこで、男女共同参画や防災における女性参画など重要な議題が取り上げられた。
特に注目を集めたのは、男女共同参画20年の検証と題された議案だ。吉年千寿子議員は、富田林市における男女共同参画の実施状況について言及した。男女共同参画社会基本法制定から23年が経過した現在、依然としてフェアな社会の実現には至っていないと強調した。具体的には、女性管理職への登用状況と非正規女性職員の待遇改善について詳細に質問し、現状の課題を浮き彫りにした。
吉村善美市長は、男女共同参画推進の重要性を認識し、今後の施策について説明した。本市の男女共同参画計画ウィズプランに基づき、積極的な登用や意識改革を進めていくと答えた。特に女性の参画を拡大するため、各種審議会における女性委員の割合を2023年度までに30%に引き上げる目標を設定していると述べた。
次に、防災における女性の参画について議論が行われた。辰巳真司議員は、地域の性別バランスが取れた防災会議の重要性を訴え、女性の視点が必要であると指摘した。花岡憲危機管理官は、防災会議への女性参画の状況について、これまでの取り組みを踏まえ事務局を含む様々な機関から女性参画を促進し、意見を反映させていく意向を示した。
また、女性消防職員の増員に関しても話題に上った。京谷倫之介消防長は、女性消防職員の割合と救急救命士の処遇改善について報告した。現在、全消防職員の中で女性職員は約2%を占めており、国が5%を目指している中、本市も同様の目標を掲げている。具体的には、採用活動や周知活動を行い、女性の参画を促進する必要性を強調した。
教育に関する議題でも活発な意見が交わされた。特に小中一貫教育の展望について、京谷議長は教育長に対してその取り組みについて尋ねた。実地の助言や体験を重視した教育環境づくりが求められるとし、教育の質の向上を図る方針を確認した。
市営住宅についても話し合われ、住宅数や賃料の水準、家賃の収納方法など詳細なデータが示された。社会的問題である不登校についても言及され、情勢の変化に伴う対応策が求められた。
全体として、今回の議会では、男女共同参画の重要性や防災体制への女性の視点導入、教育環境の質の向上が強調された。市民生活に直結するこれらの課題について、今後の具体的な施策が期待される。