令和2年12月18日、富田林市議会では第4回定例会の第5日目が開催された。
この会議では、複数の議案が提出され、重要な決議が行われた。議案の中で特に目を引いたのは、「富田林市附属機関の設置に関する条例の一部を改正する条例」および「富田林市証紙条例を廃止する条例」である。
元市議会議員である京谷精久氏が条例改正の必要性について発言した内容は、新庁舎建設設計業務受注候補者選定委員会を設置する背景に言及し、「市の業務の透明性を高めるために改正が必要である」と強調した。
さらに、会議では年金支給制度に関する請願が提出され、特にコロナ禍における年金の減額に対し、議論が沸騰した。田平まゆみ議員は、「年金削減の現状を憂慮し、国の制度改善を強く求める」と訴えた。
一方で、反対派からは「持続可能な年金制度を維持するためには、世代間で痛みを分かち合うことが不可欠である」との意見が示された。具体的には、年金の運用における公平性と世代間の負担を指摘し、公明党の遠藤智子議員が代表して反対討論を行った。
また、議案第72号である令和2年度大阪府富田林市一般会計補正予算も可決された。この予算の中には、新型コロナウイルス感染症対策に対する特別給付金が含まれる。渡部るり総務部長はこの予算について、「支給対象者が返済不要な給付金を受け取る機会を早急に提供する」と説明した。
最後に、議長の南齋哲平氏が閉会の挨拶を行い、「市民とともに取り組むことが大切」であると述べ、コロナ禍での新たな公共サービスの必要性を示唆した。議会は市政の徹底した透明性を目指し、議論を続けていく方針を示した。