令和2年9月10日の富田林市議会では、複数の重要な議題が取り上げられ、特にPFAS(成果連動型民間委託契約方式)とゼロ予算事業についての議論が大きな注目を集めている。
議員の伊東寛光氏が提案したPFASは、自治体が設定した成果指標に応じて委託料を支払う新たな契約方式である。
これは従来の固定型契約とは異なり、業務の実施方法に民間事業者の裁量を持たせることが特徴だ。
その結果として、より高い成果を目指すインセンティブが働くと説明した。
伊東氏は、「他市での事例を見て、我々もこの方式を検討すべきだ」と強調し、実行部隊の早急な意見を求めた。
一方、ゼロ予算事業についても議論が展開された。これらの事業は予算を伴わずに実施されるべきもので、実際には人件費などが発生しているが、評価の仕組みが未発達であり、改善が必要であると指摘された。伊東氏は、「無駄を省くと同時に、有効なゼロ予算事業を評価する必要がある」と述べた。
また、富田林市の「いのちの教育」プログラムについても、プログラムの充実が求められる中、性暴力被害やデートDVを未然に防止するための取り組みが強調された。
学校教育において、恋愛と人権の教育が重要視されており、外部講師による授業を導入するなど、さらなる取り組みが期待されている。
教育指導室長は、「性教育の充実には、教職員や保護者の啓発が必要だ」と訴えた。
新庁舎建設についても議論された。市庁舎の機能移転に向けて、具体的な計画が進行中であり、市民への情報提供不足を解消し、透明性のあるプロセスを求める声が高まっている。
特にコロナ禍の影響と財政状況を考慮し、市は最小限の経費で最大の効果を上げる方策を模索している。
さらに、富田林病院の建設や職場環境の改善についても言及があり、市民の安全を確保する施策が求められる中、今後の取組みの方向性が期待されている。