令和5年7月、富田林市議会第2回定例会は、第5日目の会議を開催した。議会では、さまざまな議案と請願が審議され、その中には幼稚園と保育所の再配置を含む重要な条例案が含まれていた。
特に、議案第33号の「富田林市立幼稚園条例及び富田林市立保育所条例の一部を改正する条例」については、大きな議論が巻き起こった。これに関して寺尾千秋議員は、「市立幼稚園・保育所の在り方について誠心誠意取り組んできた保護者や関係者に敬意を表しながらも、この再配置計画には多くの問題がある」と注意喚起した。
また、寺内裕介議員も「タイトすぎる判断期間での決定は保護者に配慮していない」と述べ、保護者の意見を尊重する必要性を強調した。このように、多くの議員が市民への説明不足を指摘し、多くの署名提出もあったことから計画見直しへの要望が高まった。
一方で、議案第34号「富田林市立スポーツグラウンド設置条例の一部を改正する条例」は、運営に関する詳細な見直しを行った。議会では、事務局からの説明後に質疑が行われ、改正案は可決された。
また、議案第49号では、令和5年度大阪府富田林市一般会計補正予算が審議された。この補正予算は新庁舎建設工事や物価高騰対策を含む多岐にわたる支出を含み、議会では原案通り可決される運びとなった。
市長の吉村善美氏は、「幼稚園・保育所の再配置に関する条例案が否決されたことは残念だが、市民の意見を耳にしながらさらなる改善を目指したい」と語った。また、「今後、特別支援学校への教員配置を求める意見書も可決されたことを重視する必要がある」とも述べた。