令和5年9月26日、富田林市議会第3回定例会が議事堂で開催された。
出席した市議たちは、長寿命化に資する大規模修繕工事に関連する税制改正や、デジタル化の推進など、多様な議案について議論した。市議会では、吉村善美市長が提案した各議案に対し、活発に質疑応答が交わされる。
特に注目されたのは、「富田林市税条例の一部を改正する条例」についてであり、原案は可決され、長寿命化に寄与する事業に対する税額特例が創設される。総務文教常任委員会の南齋哲平委員長は、この改正が地域に重要な影響を与えると述べた。
次に、「富田林市情報通信技術を活用した行政の推進に関する条例」も可決され、行政手続のオンライン化を一層促進する方針が示された。これにより、住民の利便性向上が期待される。
また、「富田林市立多文化共生・人権プラザ条例」の制定も承認された。これは多文化共生を具体化するための重要な一歩として位置づけられている。審議では、多様性を尊重した地域づくりが再確認された。
さらには、財産の無償譲渡が議題に上がり、廿山町会への市有地譲渡は過去の経緯を踏まえ原案通り承認された。加えて、柏原羽曳野藤井寺消防組合への加入に関する協議もうまく進行し、原案が同様に可決された。
予算に関しては、令和5年度の一般会計補正予算や国民健康保険事業、介護保険事業等に関わる予算案が一括して承認され、今後の施策に向けた土台が整えられた。特に、一般会計補正予算第7号が原案通り可決されたことで、予算管理の透明性向上が期待される。
最終的には、令和4年度の各会計歳入歳出決算についても承認され、審議の結果が円滑に結実した。今期定例会は、議論を重ねた結果、無事に全議案が可決され、堅実な施策運営への第一歩となった。
議会閉会時、吉村市長は今後のバス運転手不足に対する取り組みを告知し、金剛自動車の路線バス廃止に伴う代替策について言及した。地域住民の交通手段確保が喫緊の課題であることを念頭に置き、他市町との連携に向けた具体的な計画も示された。
市長は「地域住民の生活を守るため、しっかりとした体制を整えていく」と強調し、議員への理解と協力を求める姿勢を示した。議会は、今後も市民福祉向上に向けた努力を続ける意義を再確認する場となった。