令和4年12月9日、富田林市議会第4回定例会が開催され、各議員が幅広いテーマについて一般質問を行った。
今回の会議では特にインターネット上の人権侵害への対応についての議論が注目された。辰巳真司議員は、インターネット上の誹謗中傷や人権侵害への対策を強く求めた。議員は大阪府が2022年に施行した関連条例の意味を指摘し、市としての施策を求めた。市民人権部長の土井清美氏は、ネットの小さな侮辱的行為や差別的発言が社会問題を引き起こす実態を報告し、相談体制の整備が進められていることを強調した。
新庁舎の整備についても具体的に触れられた。辰巳議員は、分庁舎化による行政窓口の利便性向上に向けた提案を行った。市長公室長の澤田和秀氏は、仮庁舎移転の改善策としてデジタル技術の活用を挙げ、市民への情報発信や証明書の発行手続きの効率化が進むと述べた。
続けて農業支援についても重要な議論が交わされた。辰巳議員は、地域農業の活性化や新規就農者への支援体制の強化を要望し、きらめき農業塾を通じた支援の重要性について触れた。市としても様々な支援策が検討されていると答弁された。
災害時の避難所に関する設備についても質疑がなされた。辰巳議員は、エアコン設置の必要性とその費用について質問した。危機管理官の花岡憲氏は、避難所におけるエアコン設置は重要であると認識しており、他の自治体の取り組みを参考にしていくことを述べた。
さらに、若年層の投票率向上に向けた取り組みについても議論された。辰巳議員は、大学に期日前投票所を設置することを提案し、具体的な施策の実施が必要であると訴えた。市の選管は、期日前投票率向上のために様々な施策を検討中である旨の報告がなされた。
新たに導入される多文化共生・人権プラザについても強調がなされた。本市が懸念する外国人市民への支援体制の強化や男女共同参画に関する取り組みについて説明があった。市はその機能を充実させ、地域住民全体へのサービス提供を向上させることを目指している。
最後に、2025年大阪・関西万博への参加についても言及があった。市長の吉村善美氏は、万博の開催に向けた実施体制の構築を進めており、多様な企画を準備していると話された。