令和6年6月25日、富田林市議会定例会は第2回定例会の第5日目を迎え、財産関連の議案を中心に多数の案件が審議された。
特に議案第33号として、大阪広域水道企業団の共同処理事務の変更に伴う規約改正が挙げられた。これに対して寺尾千秋議員は、水道料金の上昇や市民の意見を反映する仕組みの必要性を強調し、反対討論を行った。「水道料金の抑制が計画されているが、実際には市民負担の増加が懸念される」と述べ、慎重な判断を求めた。
また、議案第34号では令和6年度一般会計補正予算が審議され、児童手当法改正や新型コロナワクチン接種の関連経費が主な内容に含まれている。草尾勝司議員は、補正予算の重要性を指摘し、無駄のない支出が求められるとしっかりとした審議を促した。
都市のインフラについては、喜志駅の乗務員休憩所に関する財産交換や無償貸付が議案として上程され、これらも原案通り可決される見込みである。特に地域公共交通の運営に資するこの議案について、他の市町村との連携も強調された。
一方、議員提出の議案第2号、インターネット上の誹謗中傷をなくす条例も議題に上り、辰巳真司議員の提案によるもので、多くの賛同者を得て可決された。彼はこの条例の意義を「豊かなインターネット社会を築くため」とし、全市民に共通する課題であると強調した。
議会の運営についても、南方泉議員からの会議規則の改正案が提出され、議会がより適切かつ柔軟に運営されることが期待されている。
最後に、吉村善美市長は市の施策を振り返り、特に子育て支援や地域の福祉向上への取り組みを表明した。彼は「市民の意見を基にした持続可能な街づくりに尽力していく」とし、開かれた市政の実現へ向けた心構えを示した。今期定例会は全ての議案を可決し、議事を円滑に進めたことを評価しつつ、今後の課題に対する真摯な姿勢を求めた。