令和6年6月12日、竹富町議会第4回定例会が開催され、一般質問が行われた。主要な焦点は、波照間海上航路の運航安定化に関する取り組みであり、住民のニーズが高まる中、質問が相次いだ。特に、航空機の利活用や港湾整備が求められており、議員からは具体的な対策が期待されていると述べられた。
波照間地区では、民間事業者が貨物船の運休による物流の停滞を受け、生活物資や燃料が不足した経緯がある。これに対し、政策推進課の小濵啓由課長は、波照間島での輸送問題解決に向け、国や船会社との協議を進めているとし、物流回復に向けた具体的な対応策を示した。
また、竹富町は特産物であるパイナップルの出荷回復を期待し、その販売促進に取り組んでいる。農林水産課長の横目剛弥は、特に台風の少なかった昨年を受けて、収穫量の増加が見込まれると語り、農家の期待も高いと強調した。
しかしながら、訪問税の導入には町民や観光業者の間で懸念の声も上がっており、住民に対しての負担増を回避するための説明が求められている。議員からは、訪問税がどのように町の発展に寄与するのか、またその具体的な使途について透明性が求められている。特に、観光施策との連携を強化し、町民が感じる実益を確保することが課題とされている。
さらに、議会では波照間空港の特定利用空港指定に関する議論も展開された。町長の前泊正人は、国民保護の観点から自衛隊が波照間空港を利用する可能性について言及し、滑走路延長の必要性を訴えた。
自衛隊が地元住民の避難や緊急事態に対応するための利用方法に関しても関心が集まり、さらなる情報提供や議論が求められていることが強調された。
最後に、議会では地元の農業支援や公共工事発注の透明性も重要視され、特に防疫作業や有害鳥獣駆除に関する制度見直しの必要性が指摘された。