令和4年第5回竹富町議会において、重要なテーマとして、西表島の山岳救助体制や観光関連の改善策が深掘りされた。特に、観光客の増加に伴い、山岳での遭難や事故の懸念が高まっているため、早急な対策が求められている。
﨑枝裕次議員は、「山岳救助体制について、観光客が急増する中で未然に対応策を講じる必要がある」と強調した。最近では、SNSの普及により、安易な単独入山が増えており、救助が必要になるケースも目立つ。早急に関係機関の協力を仰ぎ、注意喚起の看板を改訂することが求められている。
観光客への注意喚起に関して、自然観光課長通事太一郎氏は、「入山する際の注意喚起が不十分で、これからの改善が急務」と述べ、自主的な入山届けの提出を促進する方針を示した。また、観光客の安全を守るため、看板の内容を強化し、「入山にはガイドを付けての行動を推奨する」との声も上がった。
さらに、入山・下山届制度の改善についても議論が交わされた。氏は、既存の届け出制度の機能を見直し、遭難予防につながるようなシステムを構築する必要性を訴えた。一部議員からは、「下山届の提出義務化を検討すべき」との意見も提案された。
この他、波照間港における荷さばき場の整備進捗についても質問が及んだ。竹富町のまちづくり課長大嵩安幸氏は、「荷さばき場は沖縄県による整備計画の一環として進めている」と説明した。新しい荷さばき場は、クリーンな環境で荷物を受け取ることを目的に設計されている。
さらに、小浜島の織物共同作業施設活用についても議論が交わされた。上盛政秀議員は、「未使用の織機を有効活用するための貸出し制度を検討してほしい」と提案。その背景には、過疎化が進む地域で新しい織り手の育成が求められている現状があった。
このように、議会では観光安全対策や地域活性化のための具体的な施策が求められ、関係者が連携しながら進めていく姿勢が強調される結果となった。